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エリカ様、がんばったね!『ヘルタースケルター』感想

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作品紹介(映画.comより) 第8回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した岡崎京子の同名コミックを、写真家・蜷川実花の監督第2作として実写映画化。主演は「クローズド・ノート」(2007)以来5年ぶりの銀幕復帰となる沢尻エリカ。究極の美貌とスタイルを武器に芸能界でトップスターとなったモデルのりりこだったが、その美貌はすべて全身整形で手に入れた作り物だった。そんな誰にも言えない秘密を抱えながらも、人々の羨望の的となり欲望渦巻く世界をひた走るりりこは、やがてある事件を巻き起こし……。

 

岡崎京子さんの原作漫画については某遊べる本屋さん等でたびたび見かけたことはあるものの、未読でして。今回の映画化もそんなに興味がわかなかった上に、わたしのまわりでもおっぱい!おっぱい!的な文脈でしか語られることはなかったので、公開時は華麗にスルーしてたのですけど…

 

 

 

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平積みになってるのをよく見かけた表紙

 

 

 

 

 まあでもなんだかんだ言って話題作だし、エリカ様はぶっちゃけ嫌いじゃないし(*´д`*)レンタルなら観てもいいかなーという軽い気持ちで観てみましたよ。けっしておっぱいがみたかったわけではないのです。ほんとうです。

 

 

 

 

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おっぱいは関係ないです

 

 

あらすじとしては、全身整形で大スターになったりりこがナチュラルボーンビューティーな若手の台頭やひどい肌荒れなどにより発狂し、ラストはそして伝説へ・・・的な感じで終わってました。

 

 

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整形の後遺症で肌荒れが!

 

 

感想としてはまず、長い!いま書いたあらすじでは彼氏の件とか検事の件とかいろいろはしょってますけど大筋はこれだけなので、この内容で2時間超はすごく間延びして感じられます。なんでこんなに長くなるかというと「あたしが撮ったうつくしい絵はぜんぶ使うのよ!」と蜷川実花監督が言ったかどうかはわかりませんが、編集段階での取捨選択がうまくいってないせいじゃないかと。1シーン1シーンがやけに長いんですよね。まあ中には、りりこがモデルとしてひっぱりだこで仕事に忙殺されるカットを単調な編集で延々見せられて観客がしんどくなってきたところで、りりこが「疲れたー」って漏らすシーンのように、観客とりりこの気持ちが完全にシンクロしてやけに効果的になってるところもあったけれど…

 

役者さんは体当たりで演じていたエリカ様はじめ、寺島しのぶさんのキモ痛いマネージャーとか新井浩文さんのおねぇのメイクさんとか、あと窪塚くんのいかがわしい彼氏も!みんなよかったと思います。さすが演技できる人集めてるだけあるなーと思うんです…が、あの大森南朋演じる検事の変なポエマーみたいなキャラとはどうも相性が悪くて、大森さんが出てくるたびに観るのをやめたくなりましたよ(*´・ω・)(大森さんが悪いんじゃないと思うけど)

 

 

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いちいちポエムを混ぜてくる検事(うざい…)

 

 

あと、個人的にかなりがっかりしたのは、終盤でりりこが見る悪夢的な幻覚の描写がすごくありきたり(目とか小人とか)で、ぜんぜん目新しさがなかったことです。蜷川実花さんって本職は写真家だし「絵」で魅せるひとだと思ってたので、そこさえフレッシュなイメージを見せてくれたら印象は違ったんじゃないかなー。

 

 

 

全体としてはやっぱり退屈でしたけど、随所にちりばめられたブランド広告のようなイメージカットはきれいでたのしかったし、りりこが表紙の実在のファッション誌がばぁーんと出てくるとことかファッション誌好きとしてはテンションあがったりもしたし、なにより色んなファッションに身を包んだエリカ様が存分に見られるので、エリカ様がなんだか気になるって人は見といて損はないと思いますよ(*´∀`*)

 

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エリカ様お疲れ様でした!